保育の取り組み

身体の発達の取り組み

口輪筋をきたえましょう

毎週、お集まり後に青・赤・黄組がそろって取り組んでいて、ペットボトルで子どもたちのアゴの筋肉(口輪筋)をきたえます。
ペットボトルに水を入れ、ひもをつけ、その端に服のボタンを取り付けて、そのボタンをくわえます。

  1. ボタンを歯で噛まない
  2. 手を使わない
  3. お腹にあたらないのお約束

3点を守り、60秒を3回します。
できるようになってくると、徐々に水の量を増やしていきます。
口輪筋が弱いと口をしっかり閉じることができず口呼吸になります。
口呼吸は口の中が乾燥することで口腔内の菌が繁殖し、虫歯や肺炎、その他多くの病気の原因になるとともに、歯並びにまで悪影響を及ぼすことが医学的に証明されています。
また、口呼吸は鼻呼吸と違い、空気中の菌や有害物質を直接体内に入れるため、アレルギーの原因にもつながるそうです。
そこで、当園では口呼吸を防ぐためにアゴの筋肉をきたえる取り組みを行っています。

リズムあそび(体力づくり)

「リズム」と言われると、「音楽的センスを磨く」印象を受けるかもしれませんが当園では、「リズム」によって、身体を整える運動をします。
土踏まずの形成や背骨を矯正し、やわらかい身体をつくります。
実は人間の直立姿勢は足の「親指の付け根」と「小指の付け根」と「かかと」の3点で身体を支えています。
だから、これらが発達していないと身体のバランスが悪くなり、何もないところで転んだり、ひざや腰の痛み、さらには脳の発達まで影響してくる可能性があるそうです。
また、身体のバランスが悪いと、集中力もつきにくくなります。
集中力は論語素読でも養っていますが、論語素読が「精神面」とするならば、リズムは「身体面」で集中力の養成へつながると考えております。
どんなに「精神面」で集中したくとも「身体面」でフラフラしたり、じっとできないでいると、集中できないことは容易に想像できるのではないでしょうか。
そこで、毎週「リズム」を通して「土踏まず」の形成を行い、できるだけ裸足での保育を行っています。

ペットボトル
リズムあそび(体力づくり)
身体の発達

情操教育への取り組み

立腰教育

森信三先生が推奨された教育理論です。
「教育とは国家百計の基礎であり、将来の日本を作る人間を育てることである。頭でっかちの人間を作るのではなく、腰骨を立てて、丹田(たんでん)に力の入った、気力のある人間を作ることである。」と言われます。
それにもかかわらず、最近の学校はどうでしょうか?
小学校1年生から先生の話が聞けない子、じっとできない子、思いやりが少ない子が多く、学級崩壊をするところもあるようです。
しかし、それが個性でしょうか?
心が大切と言われます。もちろん大切です。
しかし、その前に「身を修める」姿勢がなければ、心も育ちません。
昔から引き継がれてきた「正座」、「腰骨を立てる(姿勢を正す)」、そして「黙想」。
姿勢を正して、目を閉じ、心を鎮め、ゆっくりと目を開ける。そうすることで、人の話を聞く準備、心を開く準備ができるのです。
また、当園では「丹田をピンク色にしましょうね」、「丹田にお母さんとお父さんの顔を描きましょう」と繰り返し子ども達に伝えます。
丹田とはおへその3寸下にあるところのことで、「気を体内に取り込む」体の中心です。
「腹を据える」という言葉がありますが、この「腹」というのは「丹田」に他なりません。
この「丹田をいつもピンク色にしよう」と意識することでやさしさが生まれます。
道徳の基本は「孝」です。「丹田にお母さんの顔を描く」ことで道徳につながるのです。
一度、丹田に手を当て、目を閉じて、心を鎮め、深呼吸をしてみてください。
きっと温かいものが感じられると思います。

論語素読

素読とは暗記したものを音読することです。
当園の子どもたちは1歳児から古文の素読を始めます。
古文は「論語」「平家物語」「枕草子」「古事記」「雨ニモ負ケズ」などを用いています。
腰骨を立て、元気よく素読することで集中力を高めます。
また、6月と11月には多久聖廟へ行き、孔子廟の石畳の上に正座して自然を感じながら素読をします。
孔子様の前で元気よく素読することが、子どもたちにとって自信と感謝の心が生まれ、あの自然に囲まれた雰囲気の中で自然への畏敬の念も生まれてきます。
「古文の意味は教えなくていいのですか?」とよく聞かれますが、教える必要はないようです。
逆に教えてしまうと子ども達の頭でごちゃごちゃになってしまい、丹田へスーッと浸透していかないそうです。
意味はわからなくても、忘れてしまっても、成長するにつれていつか気づくときが必ず来るでしょう。

論語素読
論語素読
論語素読

給食について

私たちはお母さん、お父さんのサポート役です。
ですから、お家では子どもたちが起きている時間を大切にしていただきたいと考えています。
そのため、給食だけで一日に必要な野菜を調理し、たまにはお家での夕食は手抜きでかまわないよう栄養面を考えた給食なっています。
また、献立も園創立(同朋保育園)以来70年間培ってきたものであり、佐賀県産のものをより多く使用しております。
平成24年度からはスチームオーブンを導入し、他園よりも一品多く、「美味しい」と評判の給食をお誕生会等でご賞味ください。

3歳未満時(桃組)は完全給食、3歳以上児(黄・赤・青組)については副食のみですから、主食を持たせてください。
なお、水曜日は3歳児以上児はパンになるので、主食は持たせなくて構いません。

給食
スチームオーブン
給食室

送迎について

当園では、バスによる送り迎えは基本的に行っておりません。
保育園に通う子ども達にとって、起きているほとんどの時間は保育園で過ごします。
親として子ども達が昼間どう過ごしているか気になることでしょう。
バスによる送り迎えは、朝「迎えに来ました、おはようございます」、夕方「お連れしました、さようなら」のみで子どもたちが今日どのように過ごしたのか話す時間がありません。
もちろん、連絡帳などで伝えることはできるかもしれません。
しかし、当園に迎えにきていただくことで、どのように過ごしたのか担任以外の職員とも話し、それによって子育てが共有できます。
この「子育ての共有」こそが保育園の一番の役割だと考えております。
私たちはお母さんやお父さんと一緒に、その子の成長を喜び、幸せを願う存在でありたいと思っております。

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